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2008-11-23(Sun)

ちょこちょこっとした話 4

 『みなみはるお』さん 言わずと知れた『三波春夫』さん。
  「オ~レ~はル~パンだぁぞ~。」
と、ルパン音頭なぞも唄ってらした大御所さんで、有名なフレーズは、 「お客様は神様です。」
でしたね。 昔から、「お金を払ったからには、お客様は神様(芸人はしもべ)でございます、ホイホイ。」みたいに使われてきましたが、実は違うのだそうです。 三波さんいわく、
 …「歌とは、捧げる物。私のお客様は唄の神様。私は、目には見えない神様に捧げるように唄っているのです。」 一度ご存命のうちに、生の舞台で拝聴したことがありますが、素晴らしかったおどろいた! 何が素晴らしいって、芸術を言葉で言い表すことはできませんが、「すごい!文句なし!お見事!」って感じでした。 エンターテイメントであり、芸術であり。
 
 神様がいるのか、いないのか、私にはわかりませんが、三波さんの信念はすぐに伝わりました。
  「お客様は神様です。」
は、パロディにしやすい言葉で、マスコミなどが飛びついたのもわかりますが、三波さんの本意を知ると実に奥深いものがあります。
  スタニスラフスキー・システムでも、「本当の観客は、目には見えない、芸術を愛する天使たち。」
と言うことがあります。 決して人間のお客さんをないがしろにしてるのではなく、そのような意識で演ずるべきだということです。 三波さんは、戦争の時シベリア抑留の経験があると聞きました。 全くの偶然でしょうが、なんだかロシアで繋がった三波さんとスタニスラフスキーが同じ考えだったことを、不思議に思ったのでした。
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ジャンル : 学問・文化・芸術

2008-11-22(Sat)

ちょこちょこっとした話 3

 今回は、ちょいと個人的な話。
 好きな本の紹介。
 
『タオ 老子』
…加島 祥造 著

もともと、ちょいとしたきっかけで、『了寛』さんが気になってました。
 ある日図書館で、中野孝次さんの『風の了寛』という本が目に留まり、何気なく読んでみたら、なかなかステキな本で、その中に加島祥造さんの紹介があったのです。

すると、別の日、またまた図書館で、加島さんの『タオ 老子』が目に留まったわけです。
読んでみたわけです。
 
「こりゃあスゴイ!」と、暖かい衝撃をうけました。
なぜって、私達が学んでいるスタニスラフスキー・システムの要素が、ことごとく記してあるではありませんか!
こりゃあ、どうしたこっちゃい。

「いい本見つけたよ~。」
と、仲間に話してたら、加島さんの『求めない』という本がベストセラーだそうな。

そちらはまだ読んでませんが、機会があれば読みたいと思っとります。

『タオ…』は、中国の老荘思想を現代詩で綴ったものです。老子は、2500年前の人です。

また、田口ランディさんの『神様はいますか』というエッセイもオススメです。
「うわぁ、わかるわかる。」と、わたくしヒジョーに共感できます。

老子は、「こんな話を聞いたら『たいていの人は、馬鹿らしいと言って、大笑いするんだ。』と言っています。
田口ランディさんも、2、3度うちの催しでお見かけしましたが、「自分は変人だ。」とおっしゃってました。

今回の本の紹介は、『変人のススメ』かも。
でも、面白いですよ~。

私が長々と話しても、たいしたことは伝わりません。一度読んでみてください。

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2008-11-22(Sat)

ちょこちょこっとした話 2

『マイホームの夢』叶えて下さい。

原子力発電所、放射性廃棄物の廃棄候補地、飛行場、米軍基地…などなど、多くの賛否両論を巻き起こす施設。

政治を司るみなさま、理想を貫いて下さい。
みなさんは、国民を代表して未来を創るリーダーです。

誘致に賛成のみなさん、是非、それら施設のすぐ側に御自宅を構えられてはいかがでしょうか。
自らの手で、安全性・快適性を証明してみませんか。
「私の考えはみなさんを幸せにするものなのです。どうです、間違いないでしょう。」
と、堂々と胸を張って下さい。
マイホームです。もちろん、全て自費でお願いします。

また、その地区で(自ら進んで)立ち退きを『余儀なく』された方々。
つまり、これまた誘致に賛成された方々。
この不景気の折、そんなに遠くに行くことはありません。
 しかも先生方のお墨付きです。
 なんの不都合も無いわけですから、頂いた立ち退き料で、すぐ近くにマイホームを建てましょう。

あわよくば、先生方とお近づきになれますよ。おもわぬ人々と会えて、拾いものかも。
仲良くなったら、離れがたいものです。どこかへ逃げようと…いや、引越しなさろうとする先生方を、がっちり引き止めることです。

こうして、賢明なみなさんは、ご自分の政治理念を貫き通し、税金の無駄遣いと指をさされることもなく、世界に誇れる政治家となり、また、地区のみなさんは全国民の了解を得てしかも、私財を投げ打つことなく永の住み家を手に入れることができるわけです。

いいなぁ~。

さぁ、賛成の人手を挙げて!

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2008-11-22(Sat)

ちょこちょこっとした話 1

1、『偉い人なんていない』

テレビで政治家と言われる人たちを見て、思ったんです。
『先生』などと呼ばれていましたが…。

小学校、中学校の頃、何かの式典や催しなどに町長さんや市長さんや、代議士の方々が『来賓』としていらしたものです。
そして、挨拶をして拍手をお受けになられて、公務があってスッとお帰りになる。
子供達は、私も含めて、わけもわからず、その人がどんなことをやる人かも知らずに、拍手していたものです。
 
子供たちにとって(大人にとっても、そうだったかも)理由は一つ、
 『偉い人』だから。

フムフム、『偉い人』ってさ、どういう人?
政治でいうと、町や地域や国民に貢献した人?する人?

『した人』ならば、例えばそこいらの豆腐屋のおじさんが、突然のインスピレーション!ビビビ!、驚くべきアイディアと行動力で町のゴミを片付けたとか、福祉施設を造っちゃったとか。
『する人』ならば、それは仕事では?政治家先生は、それでお給料をもらってるわけで。

まぁ、冷たいことを言いたいわけではないのです。
大切な仕事をしている政治家の方々もいるでしょう。
じゃあ、普通の会社員並のお給料にしたら?普通の公務員並の待遇にしたら?
それでも「私が一生涯かけてやるべき仕事はこれだ。」という人は、何人いるのかなぁ、と考えます。

「たいへんな責任をしょい込むのだから、お給料が高いのは当たり前だよ。」
という意見も聞いたことがあります。
そうかもしれない。どれだけたいへんか、わかりませんものね。
でも、私の身内にも公務員がいて、朝早くから終電の日々が続くといいます。
徹夜のこともあるそうです。
一番若いいとこは消防士で、もう2、3回、死にそうな場面があったそうです。
でも、凄い給料を貰ってるわけではありません。
そんな、きつい下積みがあるから、歳をとって、名誉職などでお給料が高くなるんですかね?

あれ、いつの間にかお金の話になっちゃった。
戻して、、、『偉い人』はいるのか。

私が思うに、『より良い考え、優れた意識、高い次元の人間性を、自分の中に育んできた人』がいるということじゃないかなぁ。

しかし、学校の式典に、豆腐屋のおじさんが挨拶に来るのも変なカンジだし…
…いいかもしれないけど……ん~、いいかも。

テレビで見るのは、『先生がた』や『総理大臣』が町に出て来ると、おじさんやおばさんが握手しながら(言葉わるいですが)ペコペコお辞儀している姿。
『先生がた』は、
「やあ、ご苦労さん。お仕事たいへんですなぁ、頑張って下さいね。」
などと、言葉をたまわれている。
同じ、『人間』なのに。
そう言葉をたまわったら、
 「おぅ、たいへんなのはお互い様だ。お前も頑張れよ。いい仕事しろよな。」
と言って、肩でもポンと叩いてやればいいのになぁ、と思う。
だって、同じ『人間』なのに、『神様』や『ヒーロー』扱いするのは、その人がかわいそう。
 私だったら、そんなのいやだな。
 それをステイタスに感じて喜びたいなら、しかたないけど。
  
とりあえず、子供たちに、根拠のない『偉い人』概念を強いるのはやめたいなぁ、と思う次第です。
 
サァ、自分は『偉い人』だと思う方、手を挙げて~!

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