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2009-03-13(Fri)

ちょっとした話 19

 19、『感情』と『エモーション』
 
 
 「ストップ!今の演技は《エモーション》です!!
 ニェーット!(No!)」
 
 
  …リハーサル中(稽古のこと)によく聞かれる、アニシモフ氏の☆激☆です。 
 
 俳優の心理が、エモーショナルなものに囚われている時、この☆激☆が飛び出します。
 
  私たちの劇団では、
  俳優の心理状態が良い時、《感情》が生まれると言い、
  心理状態が悪い時、《エモーション》になると言います。
 
 心理状態がいいとは?悪いとは?
 どうなるのでしょう? アニシモフ氏いわく、
…「《感情》は俳優を育て、作品を羽ばたかせ、
 
 《エモーション》は俳優も作品も、観客の心も壊してしまいます。」
  話の流れからして、そんなカンジはしますね。
 
  では、心理状態が悪い《エモーション》とは…
 
 
 …簡単にいえば、『ちょっとした話・7』で書きました、『デモンストレーションの芸術』…
 …『ウソっこリアル』の芝居から、生まれるものです。
 
 
 俳優が方向を見失っている。内面がからっぽ。
 
 それなのに、演技をする……俳優が、自分自身にウソをついていると、ひょっこり現れます。
 
  俳優は、実に簡単に、そこに足を踏み入れるものなんですよね~。
 《感情》と《エモーション》の違いは、見ていてすぐにわかります。
  《ペレジヴァーニェ…真実感覚》がやって来て(これって『やって来る』という表現が、一番ピッタリなんです)、
 ……やって来て、《感情》が生まれた時は、
信じられないぐらい面白く、逆に《エモーション》が現れた時の芝居は、ホンっトにきつい…。
 
  そのように、私たちは実践の場で目の当たりにし、その名称も耳慣れており、ふたつの違うモノとして、
 
 「ほほう、《感情》というのと、《エモーション》というのがあるんだな~。」 と、思ってました。 ~ところが
 ある日、アニシモフ氏いわく、
…「《感情》と《エモーション》は、別のものではありません。」
  なぬ?
 
 
…「どちらも《感情》です。」
  なぬナヌ?…ああ…そうか。そりゃそうか。 日本語で言えば、両方とも《感情》だよなぁ(ですよね?)。
 
 いわく、
 
…「両方とも《感情》ですが、二つの間には決定的な違いがあります。」
 フムフム。
…「その違いとは、
 
 『《考え》を伴っているか、伴っていないか』
 
の違いです。」 実に明快。単純。
 
 《考え》を失った《感情》が《エモーション》。
 
 ナルホド!
 
 《考え》を失っているということは、
 自分が何故そんな《行動》をとっているのか、
 何故、なんのために、それどころか、何を《喋って》いるのかさえわかっていないということ。
 
  …それは、からっぽであり、混乱であり、時に狂気でもあり…。
 
 
 え~、…もしかしてお気づきの方がいらっしゃるかも知れませんが、実は、今回のテーマは、前回から繋がっていて、俳優の『商品』である
 
  《感情》
 
についての話なのです。 ホントいうと、今回の『感情とエモーションについて』を、先に書き始めて…
 
 でも、「いきなり『感情とエモーションの違い』だけを説明しても、あんまり意味が無いかな~。」
と思い、前回、
 
 『《感情》って、俳優にとってなんなのよ?』
 
を、述べさせていただいたのです。 
  『ちょっとした話』を書き続けているうちに、わたくし、《感情》について考えることが増えまして、
 「ひょっとしたら、俳優の主要な仕事とは、《人間らしい、生きた感情の交流》なのではなかろうか。
 フ~ム、こりゃ、少しまとめてみようか。」
 
 と思ったワケです。
 
 
 
 私たち、演劇芸術を志す俳優が、毎回の舞台で実現すべきこと…
 
 …『《考え》を伴った《生きた感情》の《交流》』
 
 の話でした。
 
 
 …ところで、
 
 
 TVで北野武さんが、
 「歴史が証明してるけど、『政治の力では、世界を変えることなんてできない』んだ。」 と、おっしゃってました。(同感!) 昔、『芸術が歴史を動かす』、という言葉も聞いたことがあります。 人類の歴史は人類が造り、動かすもの。 人類の何が? それは、《考え》であり《意識》であり、《心》でありましょう。
  『芸術』が関わるのは、まさに《心》の分野。
  《エモーション》の持つエネルギーは、俳優・作品・観客の《神経系》を壊します。
 
 『芸術』が世界を変え、人類を導くエネルギーを内包しているなら、
 《エモーション》を《感情》だと思い込んでいると、
 『破壊』や『戦争』へと繋がることもあるのです。
 
 見せ掛けの《パワー》に振り回され、権力に利用されることもある。
 
 
 これも、たくさんの歴史的事実が証明してますね。 あらゆる国で。
 
 あー、わかりやすい例で言うと、『スターウォーズ』の《フォース》みたいなもので…(いきなり『スターウォーズ』かよ!)。
 
 「ダークサイドに陥ってはならぬ~。」
…あいやマジで。
 
 
 《感情》も《エモーション》も、人の心に影響を与えるエネルギーとして、たしかに在るモノ。
 エネルギーはエネルギーです。 あとは、選択する者の責任、《意識》の高さ、《考え》次第。
 《創造》にも《破壊》にもつながる道が開かれているわけです。
 『スパイダーマン』では(今度は『スパイダーマン』かよ!?…こういう映画も、結構見てます、はい)、おじさんがピーターに、
 「大いなる力には、大いなる責任が伴う。」
 と語る場面があります。ナントすぐれた《考え》でしょう! 私たちは《感情》の分野に携わる者。
 
 俳優の心理技術の向上とともに、高い《意識》を培う必要があります。
 
 また、そのようなことに一生係わるからこそ、俳優修業には価値がある…のではないでしょうか…な。
 
 
 いわく、
…「時として、俳優修業は、僧侶の修業に例えることができます。」
 ん~、そうかぁ、そうなのかぁ~。 そこに繋がるんでしょうね~。
 ま、僧侶と言っても、ナマグサ坊主であることは間違いなさそうですが…。
 
 地味だけど、やり甲斐のある、輝ける道であります…かな…。
  今回は、ちょいとマジメっぽい?
 
 そんなこともあるさ~。
 
 
  では、また…。
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